ハロプロ楽曲大賞'18に投票したよ!
「私をこのままROM専ヲタにしておくわけ?」
(※配点は全て均等で同率1位です)
◆楽曲部門
①ナルシスかまってちゃん協奏曲第5番/モーニング娘。'17
もう曲聞く前にタイトルで7割勝ってる超名曲。
「突然ワケもなく自己嫌悪が爆発して急に自分じゃない誰かになりたくなるけど頑張れば頑張るほどどうしようもなく誰にもなれない自分が結局どこまでも自分らしくてブスでブスでブスで超カワイイ」というモーニング娘。がかれこれ20年言い続けている「不完全という完全」的なハロプロ哲学の一番美味しいところだけを切り取って詰め込んだ贅沢過ぎる歌詞の世界観。
曲中についても『ビジュアルが来世までピーク』でお馴染み、牧野"最強聖母"真莉愛を筆頭に”決してハズしてはいけない”セリフを、”ハズす訳がない”布陣で連発するやりたい放題ぶり。
「面倒くさいスイッチ」の入った女子の荒ぶりと可愛さと扱いづらさを凝縮させて創り上げられた”聞く芸術”。良すぎる。むせる。
②Uraha=Lover/アンジュルム
実は日本語変換したらダサいということに気付かせないタイトル表記のオシャレさ(「裏腹バー」じゃなくてよかった)
いつでも31の新フレーバーにできそうな配色のセットを背景にarの表紙っぽい髪型のメンバーが口当たりの良いしみったれた歌詞を歌う対比も好き。
こういう「女子目線のカワイイ」を軸にした「引き」の曲があるからこそ他のアンジュが持ってる必殺技然とした「押し」の各曲が生きてくる気がする。
たまに赤衣装が食い倒れ人形に見えるがそれもまた一興(いやMVの話ばっかじゃんね)
③フラリ銀座/モーニング娘。'18
銀座に行く理由を「フラリ=お出かけ=買い物(物欲)」と見るか、「2人=デート=恋愛」と見るかでまるっきり意味合いが変わってくる二面構造の歌詞だと思った。
・「2人で歩くための銀座」→デートメイン
・「銀座を歩くための2人」→買い物メイン(貢がせデート?金目的?)
…の、どっちが主目的かでその後の解釈が変わってくるように見える。
たとえば↓
『全てをささげる』→「恋愛に溺れる」or「ブランド品に金注ぎ込む」?
『ただあなたを信じてる』→「あなた(との未来)を信じてる」or「あなた(の財力)を信じてる」
『全てがあなた』→「(私の)全てがあなた」or「全て(の支払い)があなた」?
『何にも怖くない』→「(2人で生きる未来なら)何も怖くない」or「(あなたの財力があれば普段は手の出ない買い物でも)何も怖くない」?
『星まで行けそう』→「どこまでも幸せになれそう」or「三ツ星レストランでも入れそう」?
…と、無限に妄想が広がるのはさすがのつんく♂詞。
コミカルはフックの最高の隠れ蓑。
ハロモニのコントっぽいMVセットも最高。
④エンジェル演じて20年/アップアップガールズ(2)
「努力と雨子は裏切らない」を全身で感じられるバッキバキの歌詞。
新メンバーの大逸材・佐々木ほのかちゃんを見てすぐに「マセた小芝居させたい…ッ!」と思って即行動に移せるアプガ(2)陣営のセンスの良さ。
まぁたしかに厳密にはハロプロじゃないがこの枠でしか投票できないので…というのと、「MVの雰囲気が後期℃」かつ「小芝居のノリが初期ベリ」かつ「精神性は直系師匠のアプガ」というハロ・アップフロントの垣根を超えて強い要素がスクラム組んでるのが見ててめちゃめちゃ面白いと感じた。
付かず離れずのアップフロントの立場からハロプロのやり方を絶妙に踏襲しつつ、決してハロヲタに媚び過ぎずに自分達のカラーも出していく丁度いいバランス感が素晴らしい。
長くハロプロを見てる人にこそ刺さる味が出てると思う。
あとこれを書いてる時点でまたひと悶着あったけど、アプガ(2)はグループとしても今かなり面白い時期にあると思うのでこれからも注目していきたい。
⑤花が咲く、太陽浴びて/モーニング娘。'18
この曲については「娘。の20周年アルバムのリード曲な訳だから、『愛の軍団』みたく娘。自体のことを歌った曲なのだろう」という所までぼんやり考えたはいいものの、 なんで「太陽浴びて、花が咲く」じゃなく「花が咲く、太陽浴びて」と倒置法になってるのかと疑問に思った。
で、自分なりに考えた解釈が、
『花』=娘。メンバー
『太陽』=ファン(の声援・応援)
こう考えると、
「太陽浴びて、花が咲く」だと「ファンの皆さんのおかげで成長できました」といったニュアンス。
反面「花が咲く、太陽浴びて」だと「私達は絶えず成長してきた、でもそれはファンの応援があったから」と結果→要因の順番になるしその方がなんかカッコいい。
「覚悟と結果を先に示すが、決して感謝も忘れない」という古風な佇まいとメッセージ性と読み取ると、いかにも普段安易に歌詞で横文字とか使わない『分かりづらさの面白さ』を大切にしてきた娘。っぽいなと頷ける。
メンバーを画一化された”アイドル”と見るんじゃなく、徹頭徹尾一人一人何もかもがバラバラな”人間”と見て描いてるような言葉選びにも心動かされる。
普段どんなにスベっててもこういう決める所で絶対決めてくれるからハロプロ(というかつんく♂さん)大好き。
◆MV部門
①Loneliness Tokyo/道重さゆみ
「夜の”歩いてる”」こと『Loneliness Tokyo』。
久々のさゆMVがやっぱり歩いててくれたことに娘。卒業後もこうして続けてくれることのありがたさしかない。
そして相変わらず世界一エフェクト映えするクリスタルな肉声と、大事な事は平均3~4回繰り返すハロプロスタンダードに準拠したAメロの幸せなしつこさが最高。
あと後半にいくにつれて追加される衣装パターンもツアー物販の生写真っぽくて良い。
このMVを見て以降、夜に都会っぽい街並みを歩く時はイヤホンで曲を聞きながら「Loneliness Tokyo」ごっこしています。
②ナセバナル/こぶしファクトリー
個人的に今のハロプロで”一番ハロプロやってる”と思うこぶし。
流れの早い今の時代ではストーリー的な売り方は難しいけど、いい意味で時代錯誤なこぶしなら『ピンチをチャンスに』というベタなシナリオを独自の色で魅力的に見せていってくれると信じてる。
あと個人的にはV字の底の頃のポッシに重なってしょうがない。
ロビンからキックボードを借りたれいれいや同じくトレイニーの薫陶を受けてきたあやぱんなら今年解散したポッシ改めチャオベラの分までこれから無限にカッコイイところを見せてくれるはず!
そんな個人的な期待と、静かに男臭くスキルが磨かれていくプラチナ的な時期の始まりを感じたのでこの曲とMVは大好きです。
あとMVの作り方が今の彼女達をちゃんとわかってる人達が作ってる感じがしてホントに好き。
今は若干押され気味のこぶしだけど、こっから全グループを巻き返していって欲しい。
③自由な国だから/モーニング娘'18
ピョコトラの着ぐるみやセクシーキャットの猫耳を見ているうちに「娘。がMVにベタなアイコンを使うときは何かしらの意図がある」という自論を持つようになった。
このMVにおける制服はおそらく日本における『既存のルール』の象徴で、決してそれを脱ぎ捨てることなく身に纏ったまま歌い踊る娘。メンの姿は『既存の枠組みの中でも諦めず行動すれば自分の色を出せる』的なメッセージに感じる。
冒頭の全員で隣の人を目隠しするシーンでは、自由であるがゆえに相互監視して互いの耳目をふさいでしまっている現代のSNSを主としたネット環境の息苦しさを隠喩しているように思う。
全員一様にストレートやポニーテールという品行方正な髪型や、細部までピッタリ同じなローファー、ネクタイ、膝上丈スカート…etcという『統一されたルール』を思わせる不自由さのアイコンを視覚的にこれでもかと詰め込みながら、一人一人が独立して動く自由なダンスを組み合わせないと成立しない複雑なフォーメーションを次々と展開させていく様に『無個性や均一化こそ美徳』という現代の傾向をクールに皮肉ってるようなウィットを感じた。
そうして散々カッコつけた末にキメる「なんちゃって」的な締めのポースも毒があって大好き。
◆推しメン部門
モーニング娘。'18 野中美希
一言で言って「ないものがない」。
どんな場所で何を振られても置かれた場所で全てを成立させる歩くiPS細胞。
そうやって実はめちゃくちゃ凄いことやってるのにその凄さを気付かせない所が何より凄い。
そして日本語自体が英語訛りしてるのが反則級に可愛くて面白い。
帰国子女のハイカラさと田舎娘のイモさを絶妙なバランスで併せ持ってるところが大好き。
そりゃ名前も一部拝借するわ。
以上です。
あざした!