【レポブログ】『乃木蛍がヲタっぽい話しかしないイベント*お仕事の話もそこそこします2』【推し被りの絆】
「まってろ、、助けに行くぞ」
メニューを開いてまず飛び込んできた文字列がそれだった。
「こんなんズルいわw」と即注文。
木曜夜のけだるい疲労が笑いと共に消えていく。
少しして本日の出演者が1人ずつ登場。
こうして和やかに始まりを見る一風変わった渋谷の夜会だった。
イベントについて
2019年7月4日、AV女優の乃木蛍さんのトークショーが渋谷ロフト9にて開催された。
このイベントは今年2月にデビューした新人AV女優の乃木蛍さんについて、彼女のヲタク趣味を中心にパーソナルな部分を掘り下げるもので、4月に開催された初回の好評を受け、この日が第二回目の開催となった。
もともとアニメ・ゲームなどの二次元趣味や声優さんのヲタクであったところから、更にコンカフェ、アイドル…と守備範囲を広げられた乃木さん。
そんな彼女に対し、現在同じアイドルグループ「クマリデパート」の現場に通いつつ、更に同じ赤色担当の小田アヤネちゃんを推しているいわゆる”推し被り”の身として、謎の仲間意識が芽生えた僕は、知れば知るほど信頼できるヲタクエピソードが出てくる乃木さんの話をじっくり聞きたいと思い、この日のイベントに参加した。
クマリデパート・小田アヤネちゃん
(※なお乃木さんとの初対面については以下記事にて)
そうして当日の入場後、開演待ちの間に限定メニューのネーミングに吹き出したシーンが冒頭に当たる。
ちなみに件の「まってろ、、助けに行くぞ」の正体は甘辛手羽先風のチキンウイングで、丁度このとき名古屋支店に行っていた推しメイドの「ひめのさん」に想いを馳せたことから付けられたネーミングであり、名古屋といえば手羽先ということでこのメニューになったそうな。
ヲタク、芸が細かい。
「待ってろ、、助けに行くぞ」、美味かったです。
【前半】ゲスト:姫乃たまさん
イベントはまず司会の大坪ケムタさんの登場により始まり、簡単な注意事項の確認の後、本日の主役・乃木蛍さんが登場。
更にこの日のゲストである姫乃たまさんも登場し、計3人でトークを展開する前半パートがスタートした。
(以下、印象に残った部分を中心にレポします。
話の大意が変わらないよう注意して書きましたが、要約等の関係で細かいニュアンスのズレはあるかもしれません。
あらかじめご了承ください)
姫乃さんについて
以前に乃木さんのデビュー作のレビューを執筆されたご縁がキッカケとなり、本日のゲストとして招かれた姫乃さん。
対して乃木さんは先日4/30に行われた姫乃さんのアイドルとしてのラストライブに足を運んでいたものの、その時は完全なヲタクとして私費でチェキ会に参加しただけだったので、ゆっくり話す時間は作れなかったとのこと。
そのため2人がちゃんと話すのはこの日が初めてだったものの、これまで違う角度から”ヲタク”に深く関わってきた2人だけあって、最初から息の合ったトークが展開された。
ネットバトル癖について
姫野さん(以下、姫)「のぎほちゃんとは、ちゃんと喋るのは今日が初めてなんですけど、楽屋とかで話してもすごく気さくで接しやすい人だな~と思って」
乃木さん(以下、乃)「ありがとうございます」
姫「でも今日会うまでは結構ツイッターで誰かとケンカしてるイメージが強くて(笑)いつも誰かしらとバトルしてるみたいな(笑)」
乃「あれは本当に私が良くなかったと思うんですけど。私って元々そういう”噛みつき癖”があるんですよね。ネットで誰かに噛みつかれると噛みつき返しちゃうみたいな。っていうのも、もともと私はデビューする前から声優さんのヲタクをやっていて、声優さんの現場に女ヲタとしてよく通っていたんですよ。で、その時代にバチバチに他の女ヲタとケンカしていたんですよね。」
姫「え~、なんで?なんでケンカしちゃうの?」
乃「声優現場っていわゆる”ヲタサーの姫”みたいな人がいるんですよ。私はそういうのじゃなかったんですけど、”囲い”を取った取られたみたいな所から噛みつかれて。」
大坪ケムタさん(以下、大)「いわゆる、ヲタクが姫を取り合う的な話になるんですか?」
乃「あ、逆ですね。姫がヲタクを取り合うんです」
姫「あ、男の人を…兵士として取り合うみたいな?」
乃「まぁそうですね。ただ私の場合は単に仲良くなったフッ軽(※フットワークが軽い)なヲタクが好きだったんですよ。私自身が当日にならないと色々決められないタイプなので、当日の朝に遊びに誘ってすぐ応じてくれるような、フッ軽なヲタクが好きでただ仲良くしてたんです。で、女の子って基本的にフッ軽ではないじゃないですか。男の子より色々と準備も必要でしょうし。なので特にヲタサーの姫になりたいとかじゃなく、たまたま仲良くなったヲタクが、周りが男の子ばっかりになっちゃったんですよ。で、そうやって仲良くしてるところが他の女ヲタクの目に付いて、ネットで『あいつ囲われてる』みたいに言われちゃって。で、そうして噛みつかれた時に噛みつき返したら『アイツ怖い』みたいになっちゃって、」
姫「なにやってんの(笑)」
乃「まぁ他にも要因は色々あったんですけど、そういう人の悪意あるエアリプを私がキャッチしちゃって、返しちゃって、揉める、みたいのは結構ありましたね。」
姫「なるほどね。たしかにのぎほちゃんって根が男の子っぽいというか、性格がサックリしてるもんね」
乃「そうですね。ただヲタクの時は知名度もないし、一般人なので別にいいじゃないですか。ヲタク同士が何してても別にいいと思うんです。でも乃木蛍になってからは、『もう炎上したくない、もう揉めたくない』って考えるようになりましたね。」
大「たしかに、最初の頃とかは結構それ(ネットバトル癖)が出ちゃってたもんね」
乃「そうですね。本当にヲタク時代の癖というか、リプとかも全員に返してましたし。でも今はもうね、誰とも揉めたくないし、仲良くしたいと思いますね。それに、やっぱり私が誰かと揉めることで自分の推してる子とかにも迷惑かかっちゃうし。そういうのはもう嫌だなと思いますね。」
姫「そうだよね。変にファンも加勢すると推しの印象が悪くなっちゃったりするもんね」
乃「そうですね。」
アイドルを推す基準
姫「私はこれまで応援される側だったんで、逆に人を応援したことがないので、誰かを好きになって応援できる人ってすごく尊敬してるんですよ。で、さっきのぎほちゃんに『どういう基準でアイドルのこと好きになったり、推したりするの?』って聞いたんですよ。そしたら『笑顔がカワイイ子』って言われて、(でた、男の人が言うよく分からない理由だ!)と思って(笑)内心(何いってんの?)って思うけどツッコめないヤツだ、と思って(笑)」
(会場笑)
乃「そうですね。特に笑った時に八重歯が出る子が好きで。あと、たぶん私は自分にないものを推しに求めるタイプだと思うんですよ。っていうのも、私は写真で笑うのがすごく苦手で」
姫「あー、たしかにあんまり笑ってないね」
乃「笑えないんですよね。逆に普段はめっちゃ笑うんですけど、いざ撮影ってなると上手く笑えなくて」
姫「あーそれ分かる。私も最近になって初めて笑顔の練習しましたもん。」
乃「どういう練習ですか?」
姫「これは前にADHDの人が『人生は特に楽しいことがなくても笑っていないと人はつまらない気持ちになるって学んだので、笑顔の練習をしました』って言ってて、で実際に教えてもらったのが『割りばしを口に咥えて口角を上げる』ってやつだったんですよね。これに合わせて目尻を下げるというか目を薄くすると、次第に瞬時に笑顔が作れるようになるって言ってたんで。」
乃「なるほど。でもいざ頑張って笑っても『目の奥が笑ってない』とか言われるんですよね。もうどうしたらいいんだよ…ってなっちゃって」
姫「言われる言われる!でもあれは違うんだよ。こっちの気持ちとか関係ないんだよ。あれは単純にあっちの希望として(目尻を下げてくれ)って言ってるだけだから。だからこうやって目尻下げときゃいいんだよ」
(会場笑)
~中略~
乃「ほんと笑えないんですよね。AVのリリイベの時も、買ってくれたお客さんとチェキとか撮るんですけど、その時も『ウインクして』とか言われて」
姫「ウインク無理無理~!」
乃「割といつも来てくださる人で毎回『ウインクして』って言ってくる人がいて、私も毎回『できません』って言ってるんだけど『いいんだよ、成長を撮ってるんだから』って言って聞かなくて」
姫「え、ちょっとウインクやってみてよ」
乃「(ぎこちなくウインク)」
(会場笑)
推しメンにはホストやメン地下に行って欲しくない
乃「まぁ最近は女優さんも色んな方がいらっしゃいますからね。バラエティ力の高い方ですとか、お喋りが面白い方ですとか、それこそつい先日話題になられていた戸田(真琴)さんみたいな文才に長けている方ですとか。本当に色んな方がいらっしゃるので面白いなと思いますね。」
姫「のぎほちゃんも面白いですよ」
乃「私は…何の括りなのかよく分からないですけど(苦笑)」
姫「ヲタクですかね(笑)」
乃「あぁ~(笑)」
(会場笑)
姫「でも私、やっぱり基本的にヲタクが好きなので。それで10年地下アイドルやってたってのもあるので。なのでのぎほちゃんを見てるとハートフルな気持ちになりますね。やっぱり、ヲタクはいいなぁ、というか」
乃「いいですね。アイドルの方がそう思っていてくださると嬉しいです。」
姫「そうだよね。『ヲタクと握手したくない!』みたいなこと言うアイドルはイヤだもんね」
乃「まぁそれは…思ってても出されなければいいですけどね」
姫「いやでも逆にいる?そんな子?」
乃「う~ん、私は主現場以外あんまり行かないんで分からないですね」
姫「そうだよね。推しは良い子だもんね。」
乃「そうですね。やっぱり裏表がない子が好きというか。こう、最近は地下アイドルも繋がりとか色んな不祥事とかが多くて大変そうなので、そういうのが見るからに無い子がいいですね」
姫「あ、じゃあたとえば推しの女の子がホストとかメンズ地下アイドルとか行ってたら嫌なの?」
乃「嫌ですよ!それはしんどいですよ!」
姫「なんでなんで?」
乃「う~ん…私は、自分が『この子のために』と思って使ったお金がホストとかに流れてると思うと辛くなっちゃうので」
姫「あぁ~、なるほどね。」
乃「そうですね、私ももちろん自分がチェキ撮りたいってのもありますけど、基本的に『その子の生活を支えたい』と思ってお金を使ってる部分はあるので、そういうのにお金を使うくらいなら、その分できるだけいいものを食べて欲しいんですよね」
姫「はいはい、なるほどね」
乃「そう、いいものを食べて欲しいし、不自由ない生活をしてほしいんですよ。少しでいいから。」
姫「お母さ~ん(笑)」
(会場笑)
乃「そう、とにかくいいものを食べて欲しいんですよ」
大「分かる。俺もあんまりチェキは行かない人なんですけど、やっぱりライブを見てすごい良かった子がいると、『この一枚でおかずが一品増えたらいいな』って気持ちでチェキに並ぶことはありますね」
乃「あぁ~分かりますね」
姫「ヲタク~!!ってか今日の楽屋、私以外みんなこのノリなんだよね(笑)」
(会場笑)
意識の変化と前半の締め挨拶
前半の終了間際では、デビューから五か月が経過した乃木さんに対し「改めて意識の変化はありましたか?」という質問があった。
それに対して乃木さんは、
「前回のトークイベでも話したんですが、自分が元からヲタクだった分、今こうして自分にヲタクが付いていることはありがたい反面、正直まだ実感が湧かないです。で、そこについては今もあまり変わらないんですが、とりあえずもう炎上はしないようにしようと思いました。やっぱり一般人だった頃は自分だけの話で済んだんですけど、乃木蛍になった今、炎上しちゃうと自分の推してる子とか応援してくれてるファンの人たちもイヤな気持ちにさせちゃうってよく分かったので。なので、炎上しないように皆と仲良くしつつ、これからもAVを頑張って、先日のライブで特典会の時に不慣れな私に優しくしてくれたたまさんのファンの人達みたいな、優しくて良いファンの人達が増えてくれたらいいなと思いますね。」
と、姫乃さんならびに姫乃さんファンの皆さんへの敬意が込められた一言で返答。
それを受けて姫乃さんも「うちのファンの人たちは本当に優しいですからね」と嬉しそうにはにかみ、最後は「ぜひ一度コンカフェに連れて行ってください」「ぜひ!」と2人が力強く言葉を交わしたところで前半は終了。
時に危なく時にシモい話題に触れつつも、人間愛溢れる暖かいトークが繰り広げられた、実に優しい時間だった。
【後半】ゲスト:こたつさん(@ほぉ~むカフェメイド)
休憩を経ての後半パートでは、乃木さんが密に通われているコンカフェ「@ほぉ~むカフェ本店」より、メイドの「こたつさん」と、聞き手としてライターの成松哲さんが登場。
本編に入る前のドリンク注文では、こたつさんによる”愛込め”の披露もあり、会場は大いに盛り上がった。
カメラ構えてたお客さんに「撮ってる場合じゃないよ!一緒にやるんだよ!」とツッコむケムタさんが面白かったですw
こたつさんの夢
冒頭の自己紹介で自らを「サブカルに救われた身」と語るこたつさん。
そんなこたつさんの夢は、メイドの魔法にかかる(※カフェで働き始める)前から、かねてよりお客さんとして通っていたロフトのステージに出演者として立つことだったということで、今回その夢が叶って感激しているとのこと。
そして今回のゲスト出演はそんな彼女の夢を知っていたたのぎほさんが、第一回目となった前回のトークショー開催が決定した際に「もし二回目ができたら、その時はこたつをゲストに呼んで夢を叶えてあげるね」と事前に約束していたことから実現したとのこと。
のぎほさん、美人なうえに男前だぜ!
そもそもコンカフェとは?
後半パート序盤では、今回のテーマである「コンカフェ」について、ご帰宅(来店)経験がなく何の知識もないと豪語するケムタさん・成松さんが聞き手となり、こたつさん・乃木さんからコンカフェのなんたるかを学ぶトークが展開された。
大「さて今回なんですが、そもそも僕と成松さんがコンカフェやメイドカフェについて全く分からないんですよ」
成松さん(以下、成)「そうなんです」
大「なので、今回はプレイヤーであるところのこたつさんと、ユーザーであるところの乃木さんに詳しく話を聞いていきたいのですが、」
成「ヘビーユーザーね(笑)」
乃「ヘビーユーザーですね(笑)」
(会場笑)
大「そうですね。で、そんなお二人にまず『コンカフェとはなんぞや?』ってところで、まずは基本的な仕組みの話とかを聞いていければと思うんですが」
成「そうですね。ちなみにさっきの前半パートで『各メイドさんが何階にいるかは強さのランクで決まってるのか?』みたいなボケがあったじゃないですか?(笑)実は僕もずっとそうだと思ってて(笑)」
大「死亡遊戯みたいなね(笑)」
成「そうそう(笑)最終的にはチャック・ノリスが出てくるみたいなね(笑)」
(会場笑)
成「そうそう。なので、そもそもコンカフェって何?っていうところから教えていただければと思うんですけど」
こたつさん(以下、こ)「そうですね。まぁそもそもコンカフェってコンセプトカフェの略で、何かしらのコンセプトを持ったカフェ全般のことを指すんですね。それこそメイド喫茶とか、男装喫茶とか、男の娘喫茶とか、最近だと女児喫茶とか、幅広く色々ありますね。」
成「なるほど。では次に、その魅力について教えて欲しいんですけど、乃木さんがユーザーの視点から見たコンカフェの魅力ってなんですかね。こう、極端な話、ただ茶を飲むだけだったら普通の喫茶店でいいし、もっといえば缶コーヒー買えばいいわけじゃないですか。でもそうじゃなくて、手間とお金をかけてまで通いたくなる、っていう魅力ってどういうところなんですかね?」
乃「まぁまず…(メイドの)顔が良い。」
(会場笑)
成「こたつさん褒められてるよ(笑)」
こ「やったぁ~(笑)」
乃「そう。その顔が良い女の子に、お金を払えば、接客をしてもらえる。しかも、キャバクラより安くて、健全。しかも、一緒にチェキも撮れる。お話もできる。こんなにいい場所はないですよ」
(会場笑)
乃「孤独感を無くせますよね」
(会場笑)
乃「そう。コンカフェはとにかく健全なんですよ。触れちゃいけないですし」
成「ダメなんだ。握手やハイタッチとかも?」
こ「ダメですね。魔法が解けちゃうので」
~中略~
成「逆にこたつさんから見た魅力ってなんでしょう?」
こ「そうですね。でも、私がメイドの魔法にかけられる(※カフェで働き始める)前に、初めて@ほぉ~むカフェにご帰宅(※来店)した時に、『めっちゃ楽しい!』って思ったんですよ。なんというか非現実的な空間というか、本当に一歩中に入ったらご主人様、お嬢様なんですよ。1人1人本名も年齢もお仕事も何も知らないけど、来てくれた瞬間から私はご主人様としてお迎えして、お話しするので、きっとご帰宅してくださる皆さんも、色んな日常から解放されるんじゃないかなと思いますし、それが魅力なのかなと思ってますね。」
初めて「行ってみよう」と思ったキッカケ
成「乃木さんはそもそもコンカフェに初めて『行ってみよう』と思ったキッカケってなんだったんですか?」
乃「これは元をたどれば、私がある日アニソン歌手の方のライブに行こうとしてた時の話になるんですけど、その日一緒に行くはずだった友達が急にインフルエンザになってしまって、急遽チケットが一枚余ってしまったんですね。で、その時にそのヲタクから『チケットを探してる女の子がいるから、一緒に行ってやってくれ』って言われたんですね。そういう流れで出会った1人の女の子が当時メイド喫茶のキャストさんをやってたんですよ。で、その頃はメイド喫茶ってものがどんなものか全く知らないし、当時はあまり興味もなかったので、メイドとして働いてるその子を見にというか、初めは正直ひやかしのつもりでお店に行ったんですよ。そしたらそのメイド喫茶がすごく楽しくて、あとやっぱりメイドとしてお給仕してる時の彼女が輝いていたんですね。やっぱり普段の彼女とメイドの時の彼女は違っていて、それがすごく可愛かったんですよ。そこから少しずつ通うようになって、次第に”推し”を見つけて更に加速していった、っていう感じですね」
秘技「わんこウーロン茶」
成「そういえばこの前のイベントで乃木さんが言っていた『わんこウーロン茶』ってあったじゃないですか?あれって何なんですか?」
乃「あれはですね、そもそもコンカフェの会員システムの説明からになるんですけど、@(ほぉ~む)だとご帰宅(来店)回数によってご主人様、お嬢様のランクが上がるんですね。で、そのランクを上げると色んないいことがあるんですけど、まずさっきも言ったチェキについてなんですが、チェキって撮った後にサインというか落書きをしてもらえるんですよ。で、その落書きが最初は簡単な事しか書いてもらえないんですけど、50回ご帰宅するといっぱいお絵かきとかしてもらえるようになるんですよ」
こ「そうですね。最初は日付・ご主人様のお名前・メイドの名前・場所・『萌え』しか書けないんです。それが、50回ご帰宅して貰ってからは何でも書けるようになるんです」
乃「そうです。しかも50回を超えても更にその上のランクもあるので、まともなやり方でランクアップを狙うと相当な日数がかかってしまうんですね。そこで、メニューにあるショットグラスに入ったような小さいウーロン茶を頼んで、すぐ飲んで、3分ピッタリで会計して、それから再度注文して…っていうのを繰り返すんです。1会計までが3分以内になっちゃうと待たされちゃうので、ちょうど3分になるのを待ってひたすら会計していくんです。」
成「なるほど。それで形式上は会計するごとに1回のご帰宅としてカウントされていくと」
乃「そうですね。実質的にはずっと滞在しているんですけど、そうすることによって効率よくランクアップが目指せます」
こ「ちなみにこれはめっちゃ上級者の楽しみ方です(笑)」
(会場笑)
ご帰宅予算はどのぐらい?
成「ぶっちゃけた話、1回のご帰宅でどのくらいの予算が必要になるんですかね?正直まったく分からないので、下手したら定期預金を切り崩して持って行かなきゃいけないのかな、ぐらいには思ってるんですが(笑)」
こ「全然そんなことないです(笑)そうですね、1回あたりだと、まず先ほどお話したカードのランクに応じていわゆるご入場料にあたる『お家賃』が発生します。これはランクアップに応じてどんどんお安くなるんですが、最初だったらまず700円のお家賃がかかりますね。で、ドリンクとフードとチェキのセットがあるんですけど、それがだいたい1,700円くらいですね。なので、ひとまず3,000円あれば大丈夫だと思います」
乃「ちなみにチェキは着いて30分以内に入れなきゃ撮れないですからね」
こ「また高度なことを(笑)」
成「え、どういうことですか?僕はただ食事と飲み物を楽しんでからこたつさんとチェキが撮れればそれでいいんですけど、それは叶わないんですか?」
こ「チェキの場合は来てから30分以内に入れていただかないと、ご主人様のご出発(退店)が遅れてしまう場合があるんですよ。そうなってしまうと大変なので、来てから30分以内しかチェキはご注文いただけないことになっております」
乃「チェキは『来てすぐ入れろ』ってことですね」
(会場笑)
『カッコイイ客』とは
乃「成松さんもぜひ今度一緒に行きましょう」
こ「ぜひぜひ!お待ちしてます!」
成「いいですよ。もちろん行くのは良いんですが、行くにあたって、『カッコイイ客』でありたいわけですよ」
(会場笑)
大「なんだよカッコイイ客って(笑)」
成「不慣れとはいえ、あんまりみっともないというか、ダサいことはしたくないなっていうのはあるんですよ(笑)それこそこたつさんなんて今まで(メイドとして)色んな方と接してるわけじゃないですか。どうですか、これまでで『あいつカッコよかったな』みたいな客っていました?あ、客じゃないですね、ご主人様ですね(笑)」
(会場笑)
こ「う~ん、なんでしょう。あ、でもカッコイイというか嬉しいのは、メニューを説明した時とかに楽しんでくれることですね。リアクションとかもこう、真顔で『へぇ~』とか言われるよりは『そうなんだ!スゴイ!』って感じで、とにかく全力で楽しんでくださると嬉しいですね。あと常連さんに関して言うと、こう…なんでしょう…やっぱり私達メイドは一カフェ店員なので、どうしても『パフェを溶かしちゃいけない』とか『次のご主人様を早くお屋敷にご案内しなきゃいけない』とか色々あるので、もちろんご主人様やお嬢様といっぱいお話したいなって気持ちはあるんですが、あまり無理に引き止めないでくださるとありがたいですね」
成「なるほどね。ちなみに乃木さん的にはどうですか?周りのご主人様、お嬢様で『こいつカッコイイな』だったりとか、またご自身についても、そういうことができてるかどうかとか、どう思われますか?」
乃「う~ん、周りの人についてはただの同じヲタクですからね~(笑)あと自分に関しては分からないですね。逆に怖くないですか?自分で自分のこと『俺カッコイイヲタクだぜ』とか言ってるの(笑)」
成「それはたしかに(笑)」
こ「あ、そういえば今回このイベントに出させていただくことが決まってから、蛍ちゃんの推し(メイド)のひめのに『ねぇ蛍ちゃんってどう思う?』って聞いたんですよ」
乃「えっ」
成「おお!できるメイド!」
こ「ふふ(笑)で、そしたらひめのが『蛍ちゃんはすごく良いお嬢様だよ。ひめののことを大好きでいてくれるのも分かるし、@ほぉ~むカフェの空間自体をすごく楽しんでくれてるから嬉しい。あと好きな子を独占しようとはしないし、むしろ(みんなに愛されて欲しい)と思ってくれるから、すごく素敵な人だと思う』って言ってて」
乃「私の株が上がっちゃいましたね(照)」
成「こたつさん、事前インタビューありがとうございます。いいパスでした!」
こ「やった~(笑)」
乃「あ、でも、ほんとにおこた(こたつさん)の言った通りで、拘束しないヲタクがいいですよね。もちろん中には『推しとずっと喋っていたい』って思う方もいると思うんですけど、やっぱり余裕がある人がいいですよね。何事にも。余裕がないと『自分だけ見て欲しい』ってなって、たとえば他の人がお会計とかご注文でその子のことを呼んでたりして忙しい時に、会話の途中でも『行っていいよ』って送り出してあげるとか、『あっち行ってきな』って言ってあげられる人はいい人だなって思いますね。」
こ「そうですね。そういう言葉をかけてもらった時は『ありがとう』って思いますね」
成「なるほど。じゃあそういうヲタクになれるよう心掛けていきたいですね」
乃「まぁメイドとご主人様である前に人と人ですからね、やっぱり気遣いできるのが良いですよね」
後半の締め挨拶
こうして後半パートも和やかに終了し、締めの挨拶で感想を求められた乃木さんは、
「彼女(こたつさん)は本当に前からこのイベントに出る事を楽しみにしてくれていて、私がご帰宅した時とかも会う度に『ロフト楽しみ!』って毎回言ってくれていたので、こうして今日一緒に話すことができて嬉しかったし、呼べて良かったですね。@ほぉ~むカフェの運営さん方の寛大さにも感謝ですし、やっぱり普段仲良くしている子なので、私としても良くしたいっていうのがあって。なので、彼女の夢を叶えられて本当に良かったなと思いますね。本日はありがとうございました。」
と、まっすぐ客席に向かい感謝の言葉を伝えていた。
それを聞いたこたつさんももちろん感激している様子で、そんな少し不思議な暖かさに包まれたまま、後半パートも無事終了となった。
感想
僕自身、ライブ会場でドルヲタとしての乃木さんを見かけた所から少しずつ彼女のイベントに顔を出すようになり、フリーで話す乃木さんを何度か見ていて思ったことは、各ジャンルのヲタク趣味を始め、色んな肩書や側面を持っている方ながら、どんな時も一貫して周りを大事にすることができる人なんだな、ということでした。
また、これはヲタク以前に人として素直に見習うべき部分だと思いました。
更に乃木さんは、自分自身に関する話をするのが照れ臭く少し苦手そうな印象がある反面、メイドやアイドルの推しを始め、自身の好きな人や物や趣味の魅力を語る時は本当に嬉しそうに生き生きと喋る所が素敵だなと感じました。
それは声優ヲタクとしての彼女が敬愛して止まない田村ゆかりさんにも通ずる部分だとも思うので、「やっぱりヲタクは推しに似るんだな!」と勝手に納得したと共に、イベント当日は実に微笑ましい気持ちで帰ることができたし、この感情を不器用ながら形に残して伝えようと、当記事をまとめられて本当に良かったと思っています。
これからも心強い推し被りとして頼りにしていきたい一方、一ヲタクとして、今後もし僕がブレそうになった時に背筋を正すための模範として、一本気で芯があり、愛とガチ感に満ち溢れたヲタクとしてのその歩みを、陰ながら見させていただければ幸いに思います。
それでは今日はこのあたりで失礼します。
ありがとうございました。
P.S.
結局ウインクは全員下手でした(笑)